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本来、医療生協とは

城北診療所・副所長  山崎弘貴

城北診療所・副所長  山崎弘貴

励ましと心配を痛感
総代会の発言の影響からか診療中に「私は微力で医師を連れてくるなんて無理ですが、でも頑張って欲しい。」という励ましの言葉を多くいただくようになりました。みなさん真剣に医師の置かれた困難な状況と、当生協の行く末を案じていただいているのだなあと痛感する今日この頃です。

お金だけあればいい?
さて本来医療生協とは「自分たちの健康は自分たちで守りたい」という思いを持った方々の集まりです。そのための一手段として診療所が欲しいということで、出資金を募って診療所を設立し運営しているものと私は理解しています。しかしお金があれば診療所の設立はできますが、運営に必要なのはお金だけではありません。
医師不足が叫ばれる昨今、そこで働く人の確保こそが最大の問題と言えます。実際当生協でも最大で5人いた常勤医が定年退職による自然減もあり、今年はとうとう2人になりそうです。

地元に戻ってくる?
もともと福山市には医大がなく、医師を志せば市外や県外で学び研修する必要があり、医師が都市へと流出しやすい状況にあります。ただいったん都市へと流れた医師たちもどんなタイミングで地元に戻ってくるか分かりません。たとえば、研修を終えた、結婚・出産をする、親の介護が必要になった、退職してセカンドライフは地元でのんびりしたい、などの理由があり得るのではないでしょうか?

就職先の選択肢に
そして各医師たちが、地元に帰るという人生の岐路の選択をする際に、事前に当生協が医師を求めているということが伝わっており、就職先として思い浮かぶような状況になければ、そもそも選んですらもらえません。

ありがたい情報も
以前「隣に住む医師が早期退職を考えているらしいが、退職後ここで働く気がないか声をかけてみようか?」というお話を組合員さんからいただいたことがありました。残念ながら実現には結びつきませんでしたが、非常にありがたい情報です。 と同時に医師確保が困難なこの時代にあって、我々には1万4千人を超える組合員さんがおり、その周辺にいる医師や医学生さんの中には、きっとこの地域のために力を尽くしたいと思ってくれる方々もいるはずだ、と大いに励まされたものです。

人任せにしないで…
職員・組合員さんの一人ひとりが医師の確保を人任せにせず、「自分たちとともに働く医師、自分たちを診てくれる医師は自分たちで見つけ出す。」という意気込みを持つこと、それが医師確保のための、小さいながらも着実な第一歩ではないかと考えます。何度も言っていますが、みなさんの受療権を守るためのみなさんの戦いです。何卒ご協力よろしくお願い致します。

城北診療所・副所長  山崎弘貴

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